読めばわかるコラム:Vol.26 メンバー育成の第一歩。こうして「営業セオリー」を伝えよ!~優れた営業リーダーの部下育成2~

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前回は、「部下育成のポイントは、 “成功体験”で自信を持たせ自立に導くコミュニケーションである」とお伝えした。部下の自立と育成を促すためには、「経験学習サイクル」を回す支援を行う事が重要となる。そのサイクルの第一歩となるのは、「部下にセオリーを教える」ことだが、それがなかなか難しい。(「経験学習サイクル」については前回のコラムを参照)

今回は、リーダー自身の中にある営業ノウハウをセオリーとして部下に教える方法をお伝えしたい。

優秀なリーダーは営業のセオリーを学んでいる

何事にも届いて王道、定石、原理原則と言われるものがある。これらをこの場ではセオリーと呼ぶことにする。営業手法にもさまざまなセオリーがある。

例えば、商品説明においては、「商品の機能特徴を相手のメリットに置き換えて話す」というセオリーがある。

「この車のエンジンは300馬力なんです!」という機能的な説明だけではなく、

家族でオートキャンプを楽しんでいるお客様に対しては、

「トランクいっぱいに荷物を積んで、家族全員乗っても、山道を楽に走ることができますよ」と説明する方が、すごさが伝わる。

営業活動という歴史の長い分野では、このようなセオリーがたくさんある。営業リーダーの皆さんが何気なくやっていることは、実はそのセオリーに則していることが多い。

優秀なリーダーは、本を読んだり研修に参加したりして、世の中にあるセオリーを学び、自分の営業ノウハウの棚卸しや体系化をしている。

だから、具体例をセオリーにひもづけて、部下に教えることができるのだ。

教えてもらう側からすると、セオリーを聞いて、具体例を聞いた方が理解しやすいのだ。

“商談の振り返り”を部下と行い、共通言語をつくれ

一旦、頭でセオリーを理解できたとしたら、次はセオリーを意識して実践し、身体で覚えていくことが重要となる。

ではどのようにすれば、部下はセオリーを意識して実践するようになるのか?

効果的な手法としては、部下と行う「商談の振り返り」の中にセオリーの概念を組み込むことだ。

先程の「商品の機能特徴を相手のメリットに置き換えて話す」と言うセオリーを例に挙げると、

「さっきの商品説明だと、“機能説明”だけだったよ」

「“メリット説明”は、こんな言い方の方が伝わるよ」

といったように、セオリーを共通言語化して、日々の振り返りの会話の中に組み込むのだ。

このような“振り返り”を繰り返すことで、セオリーが意識づけられ営業活動の中に組み込まれていくようになる。

まさに、商談の振り返り方は、営業リーダーとして学ぶべき重要なスキルだ。

次回は、「商談の振り返り方」について、さらに詳しくお伝えしたい。

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